12- セクハラ
 セクハラ行動はもともと生殖活動における前段階の男女のかけひきであり、そういう意味ではセクハラをしなければ生殖活動は成立しません。 最もひどいセクハラはいわゆる強姦で、とにかく生殖活動に起因するもので相手がいやがってしまえばどんな行為もセクハラになります。 

 人間を含めて、動物のオスの行動の共通点は「縄張りを張る」ということです。 犬科の動物はおしっこによるマーキングをすることはご存じでしょうが、このようにしてオスは自分の縄張りを作ります。 そして、その縄張りにメスが侵入してくることが生殖活動を成功するためのきっかけとなります。 

 したがってオスはよりメスがきそうなところに広い縄張りを張ろうとします。 そこで縄張り争いがオスの間で繰り広げられるのです。 自分の縄張りにオスが侵入してくれば、命をかけてこれを撃退しようとするのです。 これは当然ながら人間も同じです。 人間の男性の場合、縄張りは横に広げるのではなく縦に広げます。 これがいわゆる地位というものです。 

 地位が高ければ高いほど、付き合える女性のレベルは高くなり、よくモテ、生殖活動が有利になることは言うまでもありません。 だからこそ男性は地位を上げようと命をかけるのです。 さて、そうは言っても人間でも物理的な縄張りは横への広さであることに変わりはありません。 つまりひとりひとりにプライベートな縄張りが存在し、偶然ではなく、その縄張りに他人が入ってくるとそれは男性なら縄張り荒らしになり女性では生殖活動可という判断がなされます。

 日本人の縄張りは諸外国の人たちと比べ、この縄張りが広いと言われており、女性が男性の縄張り内にうっかり入ってしまうと「気がある」と勘違いされることが多いのです。 理想を言えば、男性たるもの広い縄張りを張って、そこに女性から入ってくるように仕向けるのが理想と言えますが、実際男性のほとんどがそうはせず、自分から女性に近づき、自分の縄張り内に女性を入れようとします。 例をあげると、

1) 触る
2) 近づく
3) 話し掛ける
4) 意地悪をする

 1)はより直接的で4)になるほどより婉曲的です。 4)は気を引くために幼い男の子がよくやることですね。 もちろん、1)に近づくほど縄張りに引き入れようという意志が強く、直接的であることがわかります。 でも、これがどうして「縄張りに引き入れること」になるのかというと、もし、男性がこのようなことをして、女性が拒否しない場合、それは性行動をエスカレートさせてもいいというサインになるからです。

 例えば、胸やお尻をさわっても女性が抵抗しなければ、すなわち恋人レベルの親密度OKというサインになり、これが男性の縄張りに入った状態です。 合同コンパなどで女性が酔っぱらい、警戒心や抑制がとれて男性によりかかるシーンがありますが、これはまさに女性から男性の縄張りに入っていく生殖行動だったのです。

 しかし、これらのセクハラ行為も、女性側が男性の縄張りに入り込む意志がある場合は全くセクハラにはなりません。 だから、女性があこがれているようなモテる男性がしても、全く問題にされないわけです。 反対に嫌いな男性に対しては、近づいてこられたり、話し掛けられるだけで立派なセクハラになってしまいます。 

13- 性格判断
 例えば一人の女性がいたとします。 彼女は前から憧れていた大好きな彼に、自分から言い寄っていき、なんとつきあえることになりました。 それはもうハッピーで仕方ありません。 大好きなその彼のためなら彼女は何でもできます。 ところがこの彼女、以前につきあっていた男性はあまりぱっとした人はいませんでした。

 だから今までの恋愛は、ほとんどが男性の方から「つき合って欲しい」と言われて成り行きでつき合っていたという状況でした。 だから彼女はデートの度に、自分の要求を通し、以前つきあった男性には「わがままで性格がきつい」とよく言われていたものでした。

 ところが今度の彼には彼女は何でもしてあげるし、わがままも決して言いません。 おかげで今の彼からは「君はおもいやりがあって、よく気が利くね」といつも絶賛されます。 このように、人間は状況に応じて、相手に合わせるかそうでないかを判断し、ころころと行動様式を変えていきます。

 だから、評価される自分の性格も相手によってころころ変わるのです。 人間はみんな、性格がよくなったり悪くなったり相手によって変わるわけです。 だから実際は男女のカップル選びで「性格」が「最も重要視されるもの」であるはずがありません。 男性がいくら魅力があり、人並みはずれた経済力があったとしても、つき合う女性にしてみれば、その男性をコントロールできなければその経済力は自分のものにはなりません。

 もし、その男性が、途中で自分を無残に捨てたり子供に危害を加えたりするようではいくら経済力があっても一緒に暮らすことはそれ以上のリスクを背負います。 このリスクを回避するために女性にとってはその男性をコントロールできるかどうかが非常に重要であることがわかります。

 ここに女性が男性の性格を重視する必要性があるのです。 性格が明るいとか暗いということは性格選びで大した意味がありません。 重要なことは、自分の性格で、相手がコントロールできる性格の持ち主かということであり、女性はコントロールできそうと感じる相手の性格を「性格がいい」と感じるのです。

 だから、相手がいくら大金持ちでも性格が悪いと、その人をコントロールできないから一緒になろうという気が起こらなくなるわけです。 したがって「コントロール可能」と「経済力がある」の二つを備えた男性を女性は「性格がいい」と感じるはずで、それは男性がルックスのいい女性を「性格がいい」と感じることとほぼ同様です。 性格判断は実はこのようにしてなされるものなのです。 

14- 女性のルックスの威力  
女性のルックスが美しければ心理的にどのような影響を及ぼすかを調査した学者たちが多数います。 
・一緒にいる女性の魅力でその男性の能力が判断される。 (魅力的な女性といると成功者と思われ、逆に魅力的でない女性といると無能とみなされる)〔サイガルとランディー〕
・ 魅力的な人は好感をもたれ、魅力にとぼしい人は感じが悪いとされる。 〔ヘンス〕
・ 魅力的な人は善良とみなされ、否定的な行動も黙認される(グラマー効果という)〔バシーリ〕
・ 魅力的な人には人はよりオープンに接する。 (ハロー効果という)
・ 魅力的な女性は同性とのつき合いのなかで優位に立てる。 美は他人に対する権力になる。 <ヴァイスフェルト>
このように美しさはその女性の内面(性格)をもよくみせてしまうことがわかります。 つまり男性は「美しい女性=性格がいい、感じがいい」と錯覚させられるのです。 

15- カップルの市場原理
 ここに今同じ年齢の男女が十人ずついたとします。 この男女に魅力の点数をつけ、上から順に並べたとします。 この場合、どのようなカップルができると思いますか? 恐らくみなさんは一番目と一番目同士、二番目と二番目同士、三番目と三番目同士のカップルができると思うことでしょう。

 しかし、現実にはそんなことは絶対にありません。 なぜなら魅力の一番高い男性が魅力の高い3・4人の女性を一人で確保してしまうからです。 ですからその後に残った女性としか二番目以降の男性はつきあうことができません。 そして男性の最後のほうの順位の人は女性のだれともつきあうこともできなくなります。 これが現実です。

 では一番目の女性と一番目の男性が付き合えるかというとそうでもありません。 なぜなら男性は少しでも自分に自信のある人はこぞって一番目の女性にアタックするからです。 そのおかげで一番目の女性の市場価値は上がり、一番目の女性は一番目の男性とでは、まだ不服を訴えるようになります。 そして結局この女性はさらに年上の男性へと選ぶ範囲を広げていき、その中のさらに魅力のある男性とつき合おうとするわけです。 つまりここにいる十人の男性は実際は一番目の女性とはだれもつき合えないのです。 

16- 女性の生殖戦略
 もともと女性はセックスのコスト差があるため、自分の魅力よりも高い魅力の男性と付き合えます。 さらに、肉体の武器を使えばもっとレベルの高い男性とつきあうことが可能です。 そしてセカンドを自覚し、都合のいい女を宣言すればもっともっと魅力のある男性と付き合えます。

 したがって女性が使う男性選びの戦術で最も有利なのは、肉体を武器に自分より魅力の高い男性とつき合い、可能な限り、つき合う男性のレベルを上げます。 そして万一その男性に本命として選んでもらえなかった場合、二番目の男性と結婚するというものです。 実際に女性はこのような戦術を多用しています。 したがって、現実社会において、憧れて恋いこがれた相手と結婚できる女性は実は一握りもいません。 すなわち実際につり合いがとれる男性というものは自分の理想より低いものなのです。 

17- 男性の生殖戦略
男性の生殖戦略の最終目標は何と言ってもエッチです。 つまり、エッチという目標に向かって自分を磨き、女性の気を引き、サービスをし、誠意を見せて、そして最後に念願のエッチへとたどりつけます。 反対に言えば、最初からエッチができるのなら男性は女性にサービスしたり、誠意をみせたりはしません。

 なぜなら人間はもともと最小の労力で最高の利益を得ようとする賢い動物だからです。 目標を達成するために、人間はできるだけ最短距離を行こうとします。 ところが実際は最短距離を歩いたほうが目標物まで到達できません。  例えば初めて会った女性を口説くのに、男性は「エッチしよう」と言って口説いたりはしないでしょう? というのはそのような直接的な最短の口説き方をすると一瞬で振られることが分かっているからです。

 目標物の女性が高いレベルであればあるほど、男性はそのような直接的な言動は避け、よりまわりくどいことをしなければなりません。 つまり、このまわりくどさが男性の生殖活動における戦略の特徴なのです。 ぜんぜんついでの方向ではないのに彼女を家まで送っていったり、眠い時でも夜の長電話につきあったり、とにかく友達のふりをして都合のいい男を演じます。 女性は肉体を使った直接的な生殖戦略を使うのに対し、男性はまわりくどく、間接的な生殖戦略をとります。 

18- I love you の意味
「好きだ、愛している」には「僕は君に投資するから、僕の所有物になってくれ」という意味があり、とてもストレートな直接的な言葉です。 当然、間接的な生殖戦略を特徴とする男性はこの言葉をなかなか言えません。

 しかし、女性は自分より魅力の高い男性にはいち早くこの言葉を言ってもらいたいのです。 とにかく早く「あなたのもの」になりたいわけです。 ですが、反対に魅力が高い男性ほどこの言葉を絶対に言いません。 魅力の高い男性は女性に投資しなくてもモテモテで、自分より魅力の低い女性には投資したくないからです。

 より好みさえしなければ、自分が投資しなくても肉体を投資してくれる女性はいくらでもいます。 ですからモテる男性ほど「好きだ、愛している」を言わなくなります。 このように、男性は自分より魅力が高い女性にも、魅力が低い女性にも「好きだ、愛している」を言えない生き物であることがわかります。 女性は好きな男性にこの言葉を言ってもらいたいのはよくわかりますが、それは男性の生殖戦略上、非常に難しいと言えます。 

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